【世界へ 日本テクノロジー】三菱電機の宇宙事業(2)
■気象衛星安定化へ振動低減 ひまわり8号画像精度向上
日々の暮らしに欠かせない天気予報。観測技術の進歩などを背景に予測精度は年々高まっているが、日本は人工衛星の活用で特に先行しているとされる。1978年から代々運用され、そうした衛星による観測を支えてきたのが気象衛星の「ひまわり」だ。三菱電機は2010年から運用されている7号、そして昨年10月に打ち上げられ、今夏から本格運用する予定の8号と続けて製造を担い、予測精度の向上に大きく貢献してきた。
初のカラー撮影
青々とした海に満たされた地球の姿。地表の多くを雲が占める中、赤茶けたオーストラリア大陸が顔をのぞかせている。日本列島が、シベリア大陸方面から延びた筋状の雲に覆われている様子も確認できる。
昨年12月に気象庁が公表したひまわり8号初の撮影画像だ。静止気象衛星によるカラー画像の撮影は、これが世界で初めてという。