12月の打ち上げを目指す小惑星探査機「はやぶさ2」の機体が完成し31日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の相模原キャンパス(相模原市)で報道陣に公開された。
史上初めて小惑星の微粒子を採取し、平成22年に帰還して注目された「はやぶさ」の後継機。有機物や水が存在するとみられる別の小惑星「1999JU3」を探査し、生命の起源を探る。衝突装置を使って小惑星内部の粒子も持ち帰る。
初代はやぶさは不具合が続発した反省から、エンジンやアンテナを改良した。チームを率いる国中均JAXA教授は「宇宙は甘くない。気を引き締め新たな航海に向かう」と話した。
30年に小惑星に到着、32年に帰還予定で、往復で52億キロの長旅となる。機体は重さ約600キロ。今年9月後半、発射場の種子島宇宙センター(鹿児島県)に運ばれる。