加熱式たばこの販売競争で火花、JT社長「10年戦争の始まり」 各社の専門店開設相次ぐ (1/2ページ)

2017.3.3 06:05

3社の加熱式たばこの比較
3社の加熱式たばこの比較【拡大】

  • 米フィリップ・モリスが新しく発売する加熱式たばこ「アイコス」の本体と専用たばこ。従来よりも充電時間を約20%短縮した

 大手メーカーによる加熱式たばこの販売競争に“火”がついている。先行する米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)が3日、東京・銀座に国内8カ所目の専門店をオープンする一方、追う日本たばこ産業(JT)も同日、福岡市に同社初の専門店を開設する。加熱式は灰や煙、においが少ないといった特徴が受け、市場が急拡大している。ただ、政府の受動喫煙防止の強化策で規制対象となれば、成長が鈍化する懸念もくすぶる。

 「最終的にはすべてを加熱式にしたい」。2日会見したPMI日本法人のポール・ライリー社長は、今後は加熱式が主流になるとの見方を示した。

 PMIは他社に先駆け2014年に加熱式「アイコス」を発売し、今では国内たばこ市場でシェア約8%を握る。さらに、充電時間を20%短くするなどの改良を加えた新型アイコスを3日に発売し、ライバルを突き放しにかかる。

 追いかけるJTは、「プルーム・テック」を昨年3月にインターネットと福岡市内限定で発売したが、今年6月には東京でも販売を開始。来年の上期には全国で展開する計画だ。JTの小泉光臣社長は「今年は“10年戦争”の始まりだ」と巻き返しを誓う。

 一方、最後発の英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)も追い上げのピッチを速める。昨年12月に「グロー」を仙台市内で発売したが、年内には全国で販売する方針だ。

厚生労働省は加熱式について「受動喫煙の影響が明らかでない」

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