■海外事業を成長のエンジンに
--ベルギーのビール最大手、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)から、西欧ビール4社を買収し、昨年12月には、東欧5カ国のビール事業の買収にも合意した
「ようやく世界展開のスタートラインに立てた。ただ、ABインベブが英SABミラーを買収し、世界シェアの3割を握り、違う戦い方をしなければならない。今回の買収で、チェコの『ピルスナーウルケル』やイタリアのペローニの『ナストロ・アズーロ』など高級ビールブランドを手に入れた。規模を追わず、普及価格帯をしっかり売りつつ、世界的な高級ビールメーカーを目指したい」
--今回の買収でグループ戦略はどうなるのか
「国内事業は安定的にキャッシュを創出する基盤で、海外事業をグループの成長エンジンと捉えている。東欧5カ国のビール事業の買収が決まれば、海外の売上比率が16%から24%に高まる。欧州では2018年以降、『スーパードライ』の現地生産も計画しており、販売拡大を目指している。オーストラリアや東南アジアの事業も伸ばし、将来的に売り上げ全体の3分の1程度を海外が占める形にしたい」