自動車8社の5月の生産・販売実績が29日、出そろった。軽自動車を販売する自動車7社のうち、燃費不正問題を受け販売をやめた三菱自動車と同社から供給を受ける日産自動車の軽販売は前年同月比で7割以上減少。同様に燃費不正問題があったスズキも15.4%減と影響が色濃く出た。一方、“敵失”で客が流れてきたダイハツ工業とホンダの軽販売はいずれも伸び、明暗が分かれた。
三菱自の5月の軽販売は75%減、日産は76.8%減った。三菱自は不正問題を公表した4月20日から、燃費データの改竄があった軽車両の生産を停止しており、5月の軽生産は電気自動車など438台だった。三菱自は7月4日から不正問題があった軽生産を始める。これに先立ち、三菱自と日産はともに7月1日から軽の販売を再開させる。
一方、不正問題の発覚後も軽販売を続けているスズキは軽販売の大幅減を受けて5月の軽生産が約15%減った。
これに対しダイハツの軽販売は5.4%増、ホンダも3.8%増といずれも2カ月連続で伸びた。ホンダの担当者は「他社の燃費不正問題を受け客が流れてきた可能性がないとは言い切れない」と説明している。