日本航空が、羽田空港を昼間に発着する米国路線が始まる10月30日のニューヨーク線就航を断念したことが1日分かった。複数の関係筋が明らかにした。公的資金を受け経営再建した日航に対し、国土交通省が来年3月末まで新規路線の開設を制限したルールを適用する意向のため。ニューヨーク線は制限撤廃後の来年秋にも開設する方針だ。
10月30日からは現行のサンフランシスコ、ホノルル両線の羽田発着を深夜早朝時間帯から昼間(原則午前6時~午後11時)へ移す。一方、全日本空輸はニューヨークとシカゴへの路線をそれぞれ就航し、現行のロサンゼルス、ホノルル両線の継続を決めており、国内航空2強が明暗を分ける。
国交省は、再建後の日航が競争環境をゆがめないようにする観点から、今年2月の日米航空協議の合意に基づく羽田の発着枠配分で、10月30日以降に全日空が1日4往復、日航は1日2往復と差をつけた。(共同)