熊本地震 観光客離れ、九州全域に危機感 周遊型多く打撃 (1/3ページ)

2016.5.14 06:55

閑散とした「海の駅べっぷ海鮮市場」=4月28日、大分県別府市

閑散とした「海の駅べっぷ海鮮市場」=4月28日、大分県別府市【拡大】

 熊本県は13日、熊本地震発生後の県内宿泊施設の予約キャンセル数が11日時点で約33万泊に上ったと発表した。客離れは大きな被害のなかった県南・北部から九州全域にも及び、「夏休みまで続けば倒産する事業者が出る」(石原進・九州観光推進機構会長)と、関係者の危機感は強い。韓国や中国からの距離が近い九州は訪日客拡大に向けた強い原動力でもあり、政府は観光キャンペーンの展開などで復興の後押しを急ぐ。

 宿泊施設28軒が並ぶ熊本県北部の黒川温泉(南小国町)。地震の被害はほぼなかったが、ふもと旅館の女将、松崎久美子さんは「街はがらがら。特に韓国、中国のお客はぱったり姿を消した」とため息をつく。

 韓国・釜山と福岡を結ぶ高速船は、大型連休中の乗客数が6割落ち込んだ。利用減をうけ、チャイナエアラインは熊本-台湾・高雄間の週3便を今月末まで運休すると決定。韓国の格安航空会社ティーウェイ航空もソウル-大分線(週4便)を5月一杯運休する。

指宿温泉も「大型連休中の稼働率がわずか4割」

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