日本を訪れる外国人観光客が増える中、出刃包丁や刺し身包丁などの「和包丁」の人気が海外でも高まっている。和食ブームの中、驚きの切れ味がインターネットなどで話題となり、日本有数の包丁の産地・堺市や隣接する大阪市では、専門店や百貨店が豊富な品を取りそろえ、使い方も実演。和食の基本的な調理道具として、包丁の魅力をアピールしている。(牛島要平)
目の前で実演
「この包丁でトマトを切ると、ほら、汁がこぼれません。魚を切っても刺し身が傷みにくいですよ」
大阪・新世界の観光名所・通天閣に近い包丁専門店「タワーナイブズ大阪」。カナダ出身、デンマーク育ちの経営者、ビヨン・ハイバーグさん(46)が和包丁を実演すると、外国人観光客らは驚いた。
平成4年に来日し、英会話講師などをしていたビヨンさんは、土産にもらった堺の包丁の切れ味に感動。その魅力にはまり、24年、今の店を構えた。