セブン&アイ・ホールディングスは7日午前に開いた取締役会で、グループの中核企業であるセブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(58)を交代させ、古屋一樹副社長(66)を社長に昇格させる人事案を否決した。井阪氏の交代をめぐっては3月下旬から開かれていた指名・報酬委員会の委員を務める社外取締役からも異論が出ており、同日の取締役会でも社外取締役を中心に反対意見が多数を占めたもようだ。
指名・報酬委員会では、セブン&アイの鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)(83)と村田紀敏社長(72)が会社側の提案として、社長就任後7年が経過した井阪氏の交代を提案。これに対して、社外取締役の伊藤邦雄・一橋大大学院特任教授と米村敏朗・元警視総監は、セブンイレブンを好業績に導いている井阪氏の手腕や、古屋氏が井阪氏より8歳年上で経営の若返りに逆行するとして難色を示していた。
セブン&アイの大株主の米投資ファンド、サード・ポイントも批判していた。
指名・報酬委では結論が出ないまま、取締役会に人事案を諮る異例の展開に突入していた。