流通大手セブン&アイ・ホールディングスが、傘下でコンビニエンスストア事業を手がけるセブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(58)を交代させる人事案を指名・報酬委員会に提示していたことが6日、分かった。委員会では一部の委員から反対意見が出て、結論はまとまらなかった。セブン&アイは7日の取締役会で人事案を議論するが、紛糾する可能性もある。
セブン&アイは、井阪氏が2009年5月にセブン-イレブンの社長に就任して7年が経過したことなどを理由として、後任に古屋一樹副社長(66)を昇格させる人事案を示した。これに対し、社外取締役の委員から、セブン-イレブンの業績が好調であることや、古屋氏が井阪氏より年上で、経営の若返りに逆行することなどを理由に反対意見が出たもようだ。
指命・報酬委は、取締役の選任の透明性を高める目的で、セブン&アイが今年3月に設置。委員長は社外取締役の伊藤邦雄・一橋大大学院特任教授が努め、セブン&アイの鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)、村田紀敏社長、社外取締役の米村敏朗・元警視総監の4人で構成される。