セブン&アイ・ホールディングスの大株主である米ヘッジファンドが、鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)の後継者を世襲で選ばないよう求める書簡をセブン&アイの取締役に送ったことが28日、分かった。
書簡を出したヘッジファンドは、サード・ポイント。「鈴木会長が次男の康弘氏をグループのトップに充てる道筋を付けようとしているといううわさを耳にした」とした上で、「事実ならトップとしての適性と判断力に重大な疑問が生じる」「縁故主義に基づくような行動は株主利益に反する」と指摘した。
サード・ポイントは社外取締役の一人に送った1月28日付の書簡では、百貨店のそごう・西武などの事業も抜本的に見直すよう求めている。セブン&アイは5月に株主総会を開催予定で、サード・ポイントが株主提案をするかどうかが焦点だ。同社のダニエル・ローブCEOは「まだ結論は出していない」という。(共同)