そこでスタバでは前述したように、現地の人に良く知られた小売り大手ペルカッシと提携する作戦に出たわけですが、フォーブスは、もともとチェーン店を好まず、昨今はバールでコーヒーを楽しむことすら控え気味なイタリア国民が、わざわざ知名度の低いスタバを喜んで受け入れるとは思えないと指摘します。
またイタリアでは、コーヒー豆といえば国内の人気ブランド「ラヴァッツァ」が36・9%と圧倒的な市場シェアを占めているほか、米マクドナルド以外の海外ブランドのお店でコーヒーを飲むことはないといいます。
もうひとつ。忘れてはならない最大の問題があります。価格です。ミラノの人気のバール「パヴェ・ミラノ」では、1杯のカプチーノの価格が1・4ユーロ(約175円)。これは米のスタバの半額以下。おまけにイタリア人はスタバの「ベンティ」(約590ミリリットル)のような大容量を好みませんし、米などで人気の「パンプキン・スパイス・ラテ」や「ペパーミント・モカ」のようなフレーバー・コーヒーは子供向けで、イタリア市場では受け入れられないというUSDAの指摘を引用しています。