国内線部門でも米国のLCC、サウスウエスト航空が1億2908万人でトップだった。旅客数ではLCCが大手航空会社を上回っている。
ただ、LCCを利用するには「格安」の分だけリスクがつきまとう。
なによりまず航空機の遅延が頻発していることだ。少ない機材を効率的に運用しているため、少しのトラブルが大幅な遅れにつながる。空港側も着陸料を高く設定している大手航空会社の機材を優先で飛ばせているという事情がある。
遅延だけでなく、欠航も多い。格安を実現するためには搭乗率が重要で、採算ラインを超えない便は出発直前に欠航にすることもある。利用者は大幅な予定変更を余儀なくされるが、欧米のLCCではめずらしくない。
さらにLCCの場合、遅延や欠航があっても保証がきかないことが多い。大手の場合は振り替え便を割り当ててもらえるが、LCCではそれすら利用者の自己責任となる。イージージェットの場合、事前に有料の「保険」に入っていないと料金の払い戻しもされない。このため、リスクも理解したうえで賢く利用することが求められそうだ。