ANA初の「A380」期待と不安 超大型機導入に踏み切った理由 (2/5ページ)

2016.2.20 07:00

成田空港に初飛来したエアバス社の「A380」=2006年11月

成田空港に初飛来したエアバス社の「A380」=2006年11月【拡大】

 座席数も一般的な大型旅客機の約1.5倍に当たる最大853席と、1便での大量輸送が可能だ。「マーケットシェアを大きく取れる」ほか、上質なサービスを利用者にアピールするフラッグシップ(旗艦)になる可能性も秘める。

 ただその巨大な機体はもろ刃の剣でもある。ANAHDが導入する3機の購入負担はカタログベースで1500億円規模だ。同社は「ホノルル線に特化させ、機材整備を外注するなど運用効率化を図るほか、大量輸送効果で1座席当たりのコストが下がる」とするが、十分な搭乗率がなければ恩恵は受けにくい。

 現在、日本-ハワイ路線における同社の座席シェアは10%程度。ハワイ路線は日本発着の国際線需要を牽引(けんいん)する主要路線の一つだが、日本人の海外旅行需要が伸び悩む現在、コスト効率化を当て込んで他社より低い運賃設定にしても、現行機種の2倍以上が予想される大量の座席数を埋めるのは容易ではない。

航空業界では、かつて大型機がもてはやされた時代もあった。だが…

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。