利用可能な場所は、セブン&アイ傘下のコンビニやスーパー、百貨店などグループ各社が中心だが、家電量販大手のビックカメラやダスキンが展開する「ミスタードーナツ」の店舗などグループ外での導入も徐々に増えている。
11.3兆円に拡大試算
野村総合研究所の試算によると、15年度の電子マネーの決済額は約4兆9000億円で、20年度には約11兆3000億円に拡大する見通しだ。
電子マネーをめぐっては、ワオンやナナコ以外では01年に参入し約9280万枚の発行がある楽天の「楽天Edy(エディ)」、04年に東日本旅客鉄道(JR東日本)が導入し、現在は北海道から九州までの鉄道11社の間で乗車券として相互利用も可能となった「Suica(スイカ)」なども多くの発行枚数で存在感がある。市場の拡大によって、ますます顧客争奪戦が激しくなりそうだ。(永田岳彦)