こうした日産の状況について、西川廣人CCOは次のように弁解する。
「われわれは明確な2番手になると申し上げておきながら、現在4番手、5番手をウロウロしている。2番手から5番手までは団子状態で、その中からなかなか抜け出せない。マーケティングの努力の積み重ねが不足していた。軽自動車は戦略的に入っていったので、マーケットを獲っているが、その他については、守りは強いが攻めが弱いということがポイントだったと認識している。もう少し攻めの姿勢が必要だ」
ロボットの力を借りて販売店強化
その適任者に抜擢されたのが星野専務だ。星野専務は今年4月1日付で常務執行役員から国内営業担当の専務執行役員に昇格、「日産自動車のシークレット・ウェポン(秘密兵器)」(カルロス・ゴーン社長)だそうだ。02年に市場調査の会社役員から、評判を耳にしたゴーン社長に直々に請われて転職した。
星野専務がまず取り組むのが、販売店の戦力強化だ。具体的には、国内販売店の約8割にあたる1700店舗の改装を16年度上期までに完了させ、顧客が店舗に入りやすい環境やクルマに触れやすい環境を整える。