最終赤字が続く関西電力は、森詳介会長が「応じるかどうか経営状況も非常に厳しいので、それを踏まえて検討していきたい」と語っていたが、最終的には森会長自身が関西経済連合会会長として関西財界の旗振り役を務めているだけに不参加のシナリオは選べなかったとみられる。
JR西の事情
JR西がSPCへの出資を見送ったことに対し、関西財界だけでなく、社内からも「残念」との声が聞こえてくる。
あるJR西社員は「関西の経済団体の主要なポストに人材を出すのを自粛しているのだから、こんなときこそ、関西財界のなかで汗をかくときだと思っていたのに」と打ち明ける。
この言葉の背景にはJR西のおかれた関西財界での特殊事情がある。JR西は平成17年に起きた兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故後、財界活動の自粛しているからだ。