ICタグを使ったセルフレジは書店やレンタルビデオ店でも導入されている。東京都渋谷区の代官山蔦屋書店では、平成23年12月の開店当初から導入。読み取り台の上に本を置けば、数冊まとめて識別する。ICタグには在庫管理や会計済みか否かを識別するセキュリティー機能もあり、店舗スタッフは書籍の提案などの業務に専念できる。
同店やレンタルビデオ店「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(東京都渋谷区)によると、すでに計166店にセルフレジがあり、今年度中にさらに約300店増やす予定だ。
あえて一部に
セルフレジは15年11月にイオン(千葉市)が初めて千葉県内のスーパーに導入して以降、広がってきた。特にここ数年は新規出荷台数が右肩上がりに伸びており、レジ機器大手の日本NCR(東京都中央区)によると、26年の業界全体の出荷台数は前年比46%増の約2600台。レジ機器の単価が下がる一方、流通産業での人手不足が深刻化し、導入が加速しているという。