東芝は21日、利益の水増しなど不正会計問題の責任を取って、同日付で田中久雄社長、佐々木則夫副会長、西田厚聡相談役の3社長経験者がそろって辞任し、社長を22日から室町正志会長が兼務すると発表した。歴代トップの引責辞任という異例の事態に発展した。
東芝は午後5時、田中社長と室町会長らが本社で記者会見を始めた。
東京証券取引所は内部管理体制に問題があると投資家に知らせるため、東芝を「特設注意市場銘柄」に指定する見通し。
会計問題を調査していた第三者委員会は報告書で、不適切な会計処理が組織的に実行されたと厳しく批判。3社長が「チャレンジ」などと利益の上積みを強く求めていたと指摘した。
報告書は1518億円の利益水増しを指摘。東芝の社内調査を含めると1562億円まで膨らんでおり、東芝は大幅な業績の下方修正が求められる見通しとなっている。