東芝が利益水増し問題のため集計が遅れている2015年3月期連結決算で、1000億円超の損失を計上する方向になったことが12日、分かった。最終赤字に陥る可能性もある。
また、今秋からの新経営体制をめぐっては、機能していなかった社内の3委員会について、指名委員会の増員などで実効性を付与することを検討している。18日にも新体制を発表する。
損失は半導体や家電、原子力事業で計上する見込み。利益水増し問題では、09年3月期から7年間の税引き前利益で1562億円の減額修正が必要とされた。
このため収益性が下がり、生産設備などの帳簿上の価値を引き下げる減損が生じる。5月に業績見通しを「未定」とする前、最終利益予想は1200億円で、リーマン・ショックの影響があった10年3月期以来の最終赤字になる可能性が出てきた。決算は31日に発表する。