電気か水素か…エコカー覇権めぐり火花 日本のガラパゴス化懸念も? (2/4ページ)

2015.3.20 06:30

 航続距離300キロ以上

 地元の米ゼネラル・モーターズ(GM)は、航続距離300キロ以上というEVのコンセプトモデルを発表した。2017年にも発売予定で、メアリー・バーラCEOは「これまでのEVの流れを変える商品だ」と強くアピールした。

 未来のエコカーの覇権をめぐる前哨戦は、自動車ショーの前から始まっていた。

 1月5日、トヨタは燃料電池関連の5000以上の特許を無償提供すると発表。他社のFCV開発や水素供給インフラの普及を後押しするためだ。

 テスラも昨年、EV関連特許の開放を打ち出したが、ミライの発売からわずか1カ月足らずでの特許公開は異例。同社幹部は「歴史の転換点になる」と胸を張る。

 FCVは二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを排出せず、水しか出さないため“究極のエコカー”と呼ばれる。日本で先行発売されたミライの受注はすでに1500台を超えた。

 政府も補助金などでFCVの普及を支援。エネルギーの大半を化石燃料に頼る日本にとって、水素は新たな選択肢となる。トヨタの豊田章男社長は「自動車会社1社で水素社会は実現できない。オールジャパンで足並みをそろえていただいている」と謝意を示す。

FCVに軍配が上がったとみるのは早計

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