一方、同じ沿線の新潟県は、最速列車「かがやき」が県内の上越妙高、糸魚川の両駅を通過することに不満を募らせる。
関西観光地に警戒感
航空業界も客を奪われることになる。全日本空輸と日本航空はそれぞれ、羽田-小松線を6往復運航するが、客の減少を見込んで機材を小型化し、大幅な対抗値下げも行う。
JR東海も、東海道新幹線の利用客を奪われることを危惧する。「今のところ(影響は)出ていない」(柘植康英社長)と強気だが、東海-北陸を結ぶ周遊きっぷの販売体制などを強化し、利用者を維持する考えだ。
さらに京都や奈良といった関西の観光地には「客が北陸へ流れる」との警戒感が広がる。特に大学が多い京都では、北陸の学生が関東方面の大学に流れる懸念が強まっており、「北陸新幹線の影響が出ることは避けられない」(大学関係者)との声も上がる。(田端素央)