日本の自動車関係者はこう話した上で「現実のものとなれば、自動車業界の新たな扉が開く。その一方で業界から『退場』を命じられるメーカーもあるだろう」と指摘する。
トヨタ、VWも侮れない強敵
アップルがEVを開発しているとなれば、次世代エコカーの覇権を握りたいトヨタ自動車にとっては、未知数とはいえ、決して侮れないライバルとなる。というのも、トヨタは昨年12月に世界に先駆けて燃料電池車(FCV)の市販車を発売し、次世代エコカーの本命をFCVと位置付けており、アップル製EVの存在は今後の大きな壁となる可能性があるからだ。
ただ、アップルを脅威と感じるのはトヨタやフォルクスワーゲン(VW)などではなく、「その少し下のクラスのメーカーではないだろうか」と前出の関係者は推測する。つまり、次世代エコカーなど新市場を創造する設計・開発力に乏しく、低価格などで販売台数を伸ばしてきた自動車メーカーだ。