全日本空輸を傘下に持つANAホールディングス(HD)は13日、片野坂真哉副社長(59)が4月1日付で社長に昇格する人事を固めた。伊東信一郎社長(64)は代表権を持つ会長に就く。平成25年4月に移行した持ち株会社制が軌道に乗り、羽田空港発着の国際線拡大などで成長戦略にめどがついたことから若返りを図る。13日の取締役会で正式決定する。
片野坂氏は営業や企画などの部門が長く、人事部長を経験するなど、次期社長の有力候補とみられてきた。現在はグループ全体の経営戦略などを担当する。
伊東氏は、持ち株会社制移行前の全日空の社長も含めると、在任期間は6年にわたる。昨年には国際線の旅客輸送力の規模でライバルの日本航空を逆転。航空機の大量発注を決めるなど、成長の道筋を付けた。
片野坂 真哉氏(かたのざか・しんや)東大法卒。昭和54年全日本空輸(現ANAHD)。取締役、常務、専務をへて、平成25年4月からANAHD副社長。鹿児島県出身。