エアアジアはかつて、ANAHDと合弁で旧エアアジア・ジャパンを設立し運航していた。だが経営方針をめぐる対立や業績不振で13年に合弁を解消、日本市場からいったん撤退するという苦杯をなめた。
エアアジアの最高経営責任者(CEO)は“空の風雲児”と称されるトニー・フェルナンデス氏。01年に経営破綻状態だった同社をたった25セント(約30円)で買収し、わずか1年で立て直した。そもそも格安料金で航空機を飛ばすLCCという概念は、同氏が編み出したと言われる。
フェルナンデス氏は日本の航空市場について「常にアジアの中心であり続ける」と、その潜在能力を高く買っており、今回は満を持しての再挑戦となる。惨敗に終わった旧エアアジア・ジャパンが「パート1」とすれば、新生エアアジア・ジャパンは「パート2」となる。フェルナンデス氏は「『パート3』はない」と不退転の決意だ。