一方、低空飛行を余儀なくされているのが、ピーチと同年に成田空港を拠点に就航したジェットスター・ジャパンだ。
これまで延べ600万人以上の利用客を運んだが、赤字続きで14年6月期には111億円の最終赤字を計上。財務基盤を強化するため今年11月、大株主である日本航空と豪カンタス・グループから最大110億円の追加出資を受けることが決まったばかりだ。
鈴木みゆき社長は今月3日の事業戦略発表会で「今後、前を向き、ステップアップしながら2年以内の黒字化を目指していきたい」と決意を示した。
その切り札とにらむのが、関空を成田に次ぐ第2の拠点空港とする取り組みと国際線への参入だ。関空の第2拠点化は遅れに遅れていたが、6月にようやく始まった。同社初の国際線となる関西-香港線は来年2月28日に就航する。鈴木社長は、香港以外への就航や成田からの国際線運航にも前向きで、「機材の稼働率が(より)高まる。黒字化達成の目標に大きく貢献する」と強調する。