だが既存の専売店の過剰保護ともいえる規制強化に、出店戦略を加速するコンビニ業界から反発の声が上がる。
「販売許可が下りない状況では、新規出店への影響は避けられない」。日本フランチャイズチェーン協会の伊藤広幸専務理事は警戒感を強める。たばこはコンビニ販売の約3割を占めるほか、「ついで買い」で売り上げを伸ばすコンビニにとって最強の「マグネット商材」だからだ。
少子高齢化や過疎化が進むなか、「消費者の居住地に近いコンビニの社会的インフラとしての役割は高まっており、規制強化は買い物弱者の生活環境にも影響が出かねない」(伊藤専務理事)との懸念もある。
見直し案は「専売店に肩入れしすぎだ」との批判も根強い。財務省によると、2012年のたばこ小売店数は1998年に比べ約2万7000店減少、「コンビニの大量出店とそれ以上の専売店廃業という構図」(業界関係者)が続く。