2020年めどに売上高1兆円
イオンと丸紅は5月19日、出資するイオン系食品スーパー3社を来年3月にも経営統合して、2020年をめどに売上高1兆円、1000店舗の展開を目指すと発表した。3社は、イオンの全額子会社のマックスバリュ関東と、首都圏を地盤とするマルエツ、茨城県を中心に展開するカスミ。首都圏ではコンビニエンスストアなどと業態を超えた競争が激しさを増しており、統合で商品調達や物流などの事業基盤を強化する必要があると判断した。
記者会見したイオンの岡田元也社長(62)は、統合によって、「新しい便利さの競争に勝ち抜く」(イオンの岡田元也社長)と語った。
「便利さの競争に勝ち抜く」
イオンと、マルエツに約3割出資する丸紅は、新たに共同出資会社を設立。マックスバリュ関東、マルエツ、カスミが設立する共同持ち株会社の株式の過半数を取得し、傘下に置く。
マルエツとカスミの株式は上場廃止となるが、それぞれの会社は存続し、既存ブランドでの営業を継続する。カスミの小浜裕正会長は、統合形態について「イオンのインフラを活用した効率化と、各社の地域に根ざした独自性を確保する」ことが狙いと説明した。