ディーゼル車が国内で復権を遂げつつある。排ガスが汚いという負のイメージを覆すクリーンディーゼル車の普及に伴い、燃費性能の高さや力強い走りが再評価され、販売台数を伸ばしている。
マツダは6月発表した新型1500ccディーゼルエンジンを小型車「デミオ」に搭載、軽自動車とハイブリッド車(HV)以外で国内最高の低燃費を実現する見込みで、市場拡大に弾みを付けそうだ。
「(ディーゼル車が普及している)欧州では1500ccクラスが主戦場だ。単に燃費がいいだけでなく、走りを楽しめる車をこのクラスでも投入したい」
マツダパワートレイン開発本部の広瀬一郎本部長はこう強調する。同社は現在、独自の低燃費技術「スカイアクティブ」を活用した2200ccディーゼルエンジンを3車種に搭載。うちスポーツ用多目的車(SUV)「CX-5」は約8割、中型車「アテンザ」は約7割のユーザーがディーゼル車を選んでおり、小型車にも選択肢を広げることで需要を底上げしたい考えだ。