携帯電話契約数が人口を上回り成熟市場となるなか、携帯大手3社の月ごとの純増数やMNP利用による事業者間の転入・転出数の変化は優勝劣敗を象徴。月ごとのデータ変動は新聞やテレビなどでも大きく取り上げられている。
MNPによる転入数が2月末で29カ月連続首位のKDDIは「(他社から乗り換える)MNPは2倍効くから最も重要だ」(田中孝司KDDI社長)と強調。春商戦では3社が多額のキャッシュバック(現金返還)攻勢でMNP争奪戦を繰り広げるなど、乗り換え契約者偏重の販売費投入が問題視されていた。
ネットワークを借りサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の契約数や、携帯契約時に無償提供されるフォトフレームなども純増に加算され、市場の実態が分かりにくくなっている点も指摘されている。