ただBCAAは溶けにくく、独特の苦味やにおいがある。「お世辞にも飲料向けの素材ではなかった」(同社関係者)。現在、製品技術第二研究所所長を務める福田哲夫氏は開発当時、実験室だけでなく試作品を片手にテニスやウオーキングに出かけては、どの味が良いか試行錯誤したという。
また、健常の成人男性を対象に異なる量のBCAAを摂取してもらい、運動する際の血液中のBCAA濃度変化を測定。その結果、運動の約30分前から運動中にBCAAを2000ミリグラム以上摂取すれば、十分に体内にBCAAを供給できるのではないか、との推測を得た。
こうしてアミノバリューは平成15年に発売された。ペットボトルタイプ「アミノバリュー 4000」は500ミリリットル中4000ミリグラム、高濃度濃縮タイプ「アミノバリュー コンク」は100ミリリットル中2000ミリグラム、水なしでも飲める顆(か)粒(りゅう)タイプ「アミノバリュー サプリメントスタイル」は4.5グラム中2000ミリグラムのBCAAが、それぞれ含有されている。「製薬会社だからこそ、これだけの量のBCAAを含有できた。飲んだ後の“体感”が違うとよく言われる」(繁沢氏)自信作が完成した。