【中野友加里のチェックアイ】
リプニツカヤの勢いがすさまじい。重圧にもなりかねない母国開催という条件をうまく生かして波に乗っているようだ。若さがいい意味での怖いもの知らずにつながっており、大舞台を経験しながら目を見張る成長をみせている。
とにかく軽い。ジャンプには「ぴょん、ぴょん」という言葉がぴったりの軽やかさがある。体も柔らかい。足を頭上まで一直線に上げる「キャンドルスピン」は彼女にしかできない技で、大きな加点につながる可能性を秘めている。
気になるのは表現力不足だ。経験が少ないので仕方がない面はあるものの、つなぎの部分につたなさを感じさせる。スケーティングやステップにも細かなミスが見受けられるので、安定感という点ではまだまだこれからなのだと思う。