ソチ冬季五輪で2月8日行われたフィギュアスケート団体の女子ショートプログラム(SP)に出場した浅田真央(23)=中京大=は、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒し、今季自己最低の64.07点で、3位にとどまった。日本は女子SPまでの4種目の合計点の上位5チームで争われるフリーへの進出が決定。その後のペアのフリーを終えた時点で、30点の5位となった。首位は47点のロシア、2位が41点のカナダ、3位で34点の米国、4位は31点のイタリア。9日に行われる男女、アイスダンスのフリー3種目でメダルが決まる。
突如、緊張感に襲われ
「リンクに上がったとたん、気持ちがコントロールできなくなった。これが五輪なんだな…」
4年ぶりに戻ってきた2度目の舞台。ソチ入りしてからの練習で絶好調だった浅田の動きが別人のように硬くなった。
女子で浅田しか挑まない“代名詞”の3回転半で、回りきれずに転倒。回転不足で2回転半の基礎点しかもらえず、出来映え点も減点された。3回転半でつまずいても挽回できるほどまでに、この4年間で磨きをかけたスピンやステップにも狂いが生じた。
“異変”はこの日の昼ごろに起きた。2度目の五輪で、リラックスできていたはずなのに、突如として激しい緊張感に襲われたという。