日本一の超高層ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区、300メートル)が3月7日、いよいよ全面開業する。国内の百貨店で最大の売り場面積を誇る近鉄百貨店本店のほか、すばらしい眺望が得られる最上層の展望台、米系高級ホテルなど、話題満載の新たなランドマークだ。大阪の流通や再開発でこれまでキタ、ミナミの後塵(こうじん)を拝してきた天王寺・阿倍野地区だが、ハルカスのフルオープンは特大の起爆剤に。大阪3地区における“流通戦争”の幕が開く。
日本一の広さの百貨店
ハルカスの地下2階~地上14階に入る近鉄百貨店の「あべのハルカス近鉄本店」は昨年12月13日、超高層ビルのタワー館が完成した。新本店は同6月に一部が開業。タワー館の完成で、隣接する旧本店部分のウイング館と合わせると、完成時の売り場面積約10万平方メートルのうち8割程度が開業している。
近鉄新本店は改装工事で店内の移動がしづらく、思うように売り上げが伸びない状況が続く。昨年8月末までの売上高は目標を1割程度下回った。