内閣府が11月14日発表した2013年7~9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値は、物価変動を除いた実質で前期比0.5%増、年率換算で1.9%増となった。公共投資や住宅投資の伸びで、4期連続のプラス成長となった。物価の動きを反映し、生活実感に近いとされる名目GDPは0.4%増(年率1.6%増)となった。
実質GDPの成長を押し上げたのは公共投資だ。12年度補正予算の執行が本格化し、前期比6.5%増の高い伸びとなった。来年4月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要などで、住宅投資も2.7%増と好調だった。
実質GDPの約6割を占める個人消費は、0.1%増と4期連続で伸びたが、4~6月(0.6%増)からは鈍化した。自動車や宝飾品は堅調だったが、株価上昇が一服し、株式売買手数料の支払いなど金融サービスが落ち込んだ。輸出はアジアなど新興国向けが振るわず、0.6%減と3期ぶりにマイナスに転じた。
実質GDPの伸び率に対する寄与度は、内需がプラス0.9%、輸出から輸入を差し引いた外需がマイナス0.5%。内需主導の景気回復が続いていることを裏付ける結果となった。