今月12日にまとまった平成26年度の与党税制改正大綱。軽自動車税の引き上げや給与所得控除の縮小といった家計への増税項目が目立つばかりか、消費税10%時の軽減税率制度をいつスタートするかの結論は出さず、対象品目の絞り込みも来年末に持ち越した。26年4月にはいよいよ消費税が8%に上がる。ずしりと増税の重みを実感する年だが、増税はこれで終わりではないようだ。大綱には「今後、内外の社会情勢の変化を踏まえつつ、担税力に応じた新たな課税について検討を進める」との文言が明記され、さらなる増税に布石が打たれた。今度はいったい、どこからとるつもりなのか。
「担税力」は何に?
133ページに及ぶ大綱の主文にあたる1ページ目の「税制改正の基本的考え方」の登場したキーワード「担税力」。税金が増えても、がまんできる経済力のことだ。お金持ちや土地などの資産を持っている人を思われがちだが、たばこや酒も嗜好品とみなされ、増税の検討対象になりやすい。
何が増税のターゲットかは、大綱ではつまびらかになっていないが、目下、新たな課税の有力候補にされそうなのが、携帯電話などの情報通信分野、海外からインターネットで配信されるゲームや書籍の電子商取引。パチンコといった娯楽分野だ。