全国の主要百貨店が2日、2014年の初売りを始めた。各店では福袋を求める買い物客でにぎわい、人気の福袋は開店直後に完売する盛況ぶりだった。景気回復を受け、冬のボーナスが増えた企業が多いことを背景に各社は高額商品に力を入れており、「年始商戦には期待ができる」(日本橋三越本店)との声が上がった。
東京・日本橋の日本橋三越本店では開店前から福袋を求める客ら3850人が行列を作り、開店を10分早めて対応。行列の人数は昨年に比べて約1割多かった。千葉県から来た証券会社勤務の女性(37)は「アベノミクスの影響で社内預金が倍になったので、初売りの予算も例年より高め」と笑顔をみせた。
高額品の売れ行きが好調で、1日に初売りを行ったそごう・西武によると、西武池袋本店(東京都豊島区)では純金製の午の置物と小判のセット(201万4000円)が即日完売。新宿高島屋(同渋谷区)では100万円を超える時計など、福袋以外の高額品を購入する人も多く「新年も消費意欲は旺盛」(広報)という。
4月の消費税増税を控え、駆け込み需要を狙った福袋も人気だ。松屋銀座(同中央区)では、まとめ買いや春夏物を先取りした福袋は開店直後に完売した物も多く、担当者は「1人が購入する福袋の数が例年よりも多い」と頬を緩ませた。