パクリ商品も生産?!
それでも、少子化やデジタル化が「大きな流れ」であることに変わりはない。ノート市場は現在は微増傾向にあるとはいえ、いつ減少に転じてもおかしくはない。そんな中、コクヨは海外に活路を見いだした。
ただ、主力のノートやファイルなどは、小さくて単価が高めの筆記具より物流コストがかかる。このため、実はコクヨの海外展開は遅れがちだった。
特に、中国では2005年からノートの展開をスタートしたが、日本から輸出したため、輸送費がかさむという課題があった。そこで昨夏、現地のノート最大手、何如文化用品の事業譲渡を受け、生産設備と中国全土での販売網を取得した。
昨年9月に稼働させたノート工場では、主力ノートの「Campus(キャンパス)」に加え、なんと何如文化によるキャンパスのコピー商品「Gambol(ギャンボル)」も生産。ギャンボルは圧倒的なブランド力を誇っており、コクヨにとってはこれが「出遅れ」を挽回する“ウルトラC”となった。