想定以上に売れた「N BOX」 危機に見舞われると強くなる“ホンダイズム” (2/7ページ)

2013.2.6 07:00

ホンダの四輪車販売と軽のシェア

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 F1での実績バネに

 「なんで私が軽なんだ」

 軽自動車の開発責任者を命じられたとき、浅木の頭に真っ先に浮かんだのはこの言葉だった。軽自動車を軽くみているからではない。今まで取り組んできた技術とつながりがなかったためだ。

 浅木は長年、F1エンジンや北米向け量産車の開発などに携わってきた。エンジニアとして経験は豊かだったが、軽は経験がなかった。

 だが、発想を変えるのに時間はかからなかった。「定められた規格の中で勝負するのは、軽もF1も同じ」。参戦当初、連戦連敗続きだったF1では、連勝を始めるところまで担当。「BMWだろうが、ポルシェだろうが、フェラーリだろうが、どこが相手でも勝てる」という自信が、軽自動車という新しい壁に挑む原動力になった。

 軽で四輪車に参入した歴史を持つホンダ。だが、1967年に売り出した「N360」で軽の“黄金期”を築いて以来、華々しい歴史を刻んでいない。それどころか赤字体質が染みつき、社内でお荷物的な扱いが続いていた。

社内では軽の赤字を軽くみる風潮が抜けなかった

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