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フランス語脚本難航して、英語作品に アンヌ・フォンテーヌ監督 映画「美しい絵の崩壊」

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フランス語脚本難航して、英語作品に アンヌ・フォンテーヌ監督 映画「美しい絵の崩壊」

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 息子ほど年が離れた10代の美しい青年に愛されてしまったら…。しかも親友がまだ10代の自分の息子と恋に落ちてしまったら…。とてもスキャンダラスだが、あり得なくもない“失楽園”の物語を、「ココ・アヴァン・シャネル」の仏監督、アンヌ・フォンテーヌ(54)が甘美かつ官能的な映像とともに映画化した。

 原作は英ノーベル文学賞作家、ドリス・レッシング(1919~2013年)の短編小説「グランド・マザーズ」。オーストラリアの東海岸の美しいビーチタウンで育ったロズ(ロビン・ライト)とリル(ナオミ・ワッツ)は、幼い頃から親友同士。美しく成長した息子たちを誇りに思い、家族ぐるみの付き合いを続けてきたが、ある日、かねてロズに思いを寄せていたリルの息子、イアン(ゼイヴィア・サミュエル)が真っすぐで激しい恋心を打ち明け…。

 フォンテーヌ監督はこれまでこだわってきたテーマ「三角関係」から抜け出してみようと試み、懇意のプロデューサーが持ち込んだ本作の企画に飛びついた。ところが、フランス語による脚本の執筆作業が難航し、気がつけば数カ月が経過。「フランス語は物事をすべて説明せずにはいられない傾向があります。それではすべてが心理的なものへと収斂(しゅうれん)されてしまう。美しい舞台をブルターニュやバスク地方に置き換えることもできなかったし、官能性を伝えられるフランス人の女優も想像できませんでした」。最終的にオーストラリアを舞台にした英語作品に変更したそうだ。公開中。(高橋天地(たかくに)/SANKEI EXPRESS

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