日照時間が長いのがこの季節の素敵なところです。夜１０時頃まで明るいんですよ。残念なことにこのところ曇りや雨の日が多いですが、これから少しずつ好天になるそうなので、天気予報を信じてパリの初夏を満喫したいと思います。日本は真夏のような日が続いていると聞きました。羨ましいです！

　爽やか　苺の季節

　今日は初夏のスイーツについてお話ししたいと思います。初夏の到来を告げるフルーツは、実は苺なんですよ。日本では春のフルーツですよね。この季節にパティスリーを飾る苺のスイーツはどれもキラキラしてみえます。中でも、５区のムフタール市場近くのカール・マルレッティのスイーツはどれも目移りしてしまいます。素材の味を最大に生かしたフレジエ（フランス版ショートケーキ）や苺のタルトを是非ご賞味あれ。店先にはテラス席もありますよ。

　暑くなるとさっぱりとしたスイーツを食べたくなりますよね。その代表格はやっぱりアイスクリームやソルベ！　パリを代表するお店は、やっぱりサンルイ島のメゾン・ベルティヨンではないでしょうか。とにかく種類が豊富！　パリのカフェでも味わうことができますが、本店に併設されているサロン・ド・テがお薦めです。アイスクリームやソルベ以外のスイーツもとってもおいしいんですよ。

　５区のムフタール市場通りにはイタリアのジェラート屋さん、ジェラーティ・ダルベルトがあります。お花の形に盛りつけてくれます！

　キャンディーお供に

　フランスのスイーツと言えば、ショコラのイメージが強いと思いますが、暑い季節には向きません。でも夏もショコラを食べたい！　そんなときに是非お薦めしたいのが、夏限定でショコラティエが販売するアイスクリームやソルベです。日本でも有名なメゾン・デュ・ショコラやジャン＝ポール・エヴァンのショコラのアイスクリームやソルベは絶品で、暑さも吹き飛んでしまいます。

　初夏のパリの散策のお供は、やっぱりキャンディー。歩き疲れたときに元気になれる、魔法の一粒です！　私が子供の頃から通っているセルヴァンはショコラティエですが、昔ながらの色とりどりのキャンディーも売られています。とにかく店構えが素敵です。古き良きパリの雰囲気を残した数少ないお店の一つだと思います。

　魅惑のスイーツがあふれるパリ。ついつい食べ過ぎてしまったら、カロリー消費も兼ねて日の長い初夏のパリ散策を楽しんでくださいね！（フランス人アーティスト　クレモンティーヌ／ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）

　■Ｃｌｅｍｅｎｔｉｎｅ　パリ生まれ。レコードコレクターの父親の影響でジャズに囲まれて育つ。１９８８年に歌手デビューし、９２年から日本で活動を本格化。以来、ジャズ、ポップス、ボサノバなどさまざまなジャンルの作品を発表。２０１０年、サントリー「ＡＬＬ－ＦＲＥＥ」のＣＭ曲に起用された「天才バカボン」の主題歌をはじめ、日本のアニメソングをフランス語でカバーした「アニメンティーヌ」がヒット。音楽だけでなく、オンオフを自然体で実践するライフスタイルも注目を浴びている。パリ在住。ｐｏｓｓｉｏｎ－ｈ．ｃｏｍ／ｃｌｅ／

　【ガイド】

　■ＣＡＲＬ　ＭＡＲＬＥＴＴＩ（カール・マルレッティ）　５１　ＲＵＥ　ＣＥＮＳＩＥＲ　７５００５　ＰＡＲＩＳ

　■ＭＡＩＳＯＮ　ＢＥＲＴＨＩＬＬＯＮ（メゾン・ベルティヨン）　２９－３１　ＲＵＥ　ＳＡＩＮＴ　ＬＯＵＩＳ　ＥＮ　Ｌ’ＩＬＥ　７５００４　ＰＡＲＩＳ

　■ＧＥＬＡＴＩ　Ｄ’ＡＬＢＥＲＴＯ（ジェラーティ・ダルベルト）　４５　ＲＵＥ　ＭＯＵＦＦＥＴＡＲＤ　７５００５　ＰＡＲＩＳ

　■ＭＡＩＳＯＮ　ＤＵ　ＣＨＯＣＯＬＡＴ（メゾン・デュ・ショコラ）　１９　ＲＵＥ　ＤＥ　ＳＥＶＲＥＳ　７５００６　ＰＡＲＩＳ

　■ＪＥＡＮ－ＰＡＵＬ　ＨＥＶＩＮ（ジャン＝ポール・エヴァン）　２３１　ＲＵＥ　ＳＡＩＮＴ－ＨＯＮＯＲＥ　７５００１　ＰＡＲＩＳ

　■ＳＥＲＶＡＮＴ（セルヴァン）　３０　ＲＵＥ　Ｄ’ＡＵＴＥＵＩＬ　７５０１６　ＰＡＲＩＳ