SankeiBiz for mobile

【クレモンティーヌのパリ便り】コンサートで感じた「日本の変化」

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのエンタメ

【クレモンティーヌのパリ便り】コンサートで感じた「日本の変化」

更新

 皆さん、お元気ですか?

 東京でのブルーノート公演を終えて今パリに帰ってきました。コンサートに来ていただいた皆さん、本当にありがとうございました。

 今日はコンサートで私が感じた「変化してるな日本!」についてお話ししたいと思います。

 英語が通じる、仏語さえ!

 まず一つ目は、英語を理解する人が増えている事です。私たちフランス人は、国際的大都市東京の人は全員英語を話すものだと思い込んでいるのですよ。ところが二十数年前に初めて東京を訪れた時は、道を聞いても教えてくれる人はほとんどいなかったし、コンサートで簡単な英語を話しても反応はとても薄かったものです。ところが今回は英語のギャグにも反応してくれるし、サイン会では英語はもとよりフランス語で話してくれる人が多くなりました。国際都市東京を実感しました。言葉の壁はコミュニケーションのネックになりがちですよね。間違ってもいいから自分の思いを伝える事は大切な事だと思います。私の日本語もそうなんです。インタビューでも質問の内容はほとんど理解できるようになりました。まだ長くは話せませんが、これからも日本語習得頑張りますよ!

 働くママが来てくれた

 今回土曜の午後5時のコンサートは6歳以上(小学生以上)のお子さまも来場可能だったのですが、会場にはかなりの数のお子さまが来てくれていました。私の初めての本を編集してくれた女性が娘さんを連れて来てくれたり、もう随分前のレコード会社の担当者が息子さんを、日本でお世話になっているドクター夫婦も息子さんを連れて遊びに来てくれました。一昔前の日本にはばりばり仕事をしているママはとても少なかったように思います。今回遊びに来てくれた人たちは働くママとして両方をこなしているようです。まだまだフランスのようにベビーシッターや乳児院は整備されていないかも知れませんが、彼女たちの存在は若い日本女性に希望を与えていくのではないでしょうか?

 国際カップル増えた

 最後に観客の中に国際カップルが増えた事にも驚きました。聞くところによると日本で年間婚姻届を出すカップル中、28分の1は国際結婚だそうです。今回会場でもたくさん見かけましたよ。違う文化を受け入れる事は簡単な事ではありませんが、言語、食生活、宗教の違いを超えてお互いを尊重し合い家族を作っていく事が平和そのものなのではないでしょうか?

 世界中の人たちが大好きな国日本の良さをもっともっと外に伝えていくために、外に向きつつある日本をたくさん感じたコンサートでした。(フランス人アーティスト クレモンティーヌ/SANKEI EXPRESS

 ■Clementine パリ生まれ。レコードコレクターの父親の影響でジャズに囲まれて育つ。1988年に歌手デビューし、92年から日本で活動を本格化。以来、ジャズ、ポップス、ボサノバなどさまざまなジャンルの作品を発表。2010年、サントリー「ALL-FREE」のCM曲に起用された「天才バカボン」の主題歌をはじめ、日本のアニメソングをフランス語でカバーした「アニメンティーヌ」がヒット。音楽だけでなく、オンオフを自然体で実践するライフスタイルも注目を浴びている。パリ在住。possion-h.com/cle/

ランキング