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【クレモンティーヌのパリ便り】日仏の車事情 5つの違い

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【クレモンティーヌのパリ便り】日仏の車事情 5つの違い

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 皆さん、お元気ですか?

 パリは比較的暖かい冬が続いています。暖かいということは雨の日が多いということ、私個人は乾燥した晴天の続く日本の冬の方が得意です。雨が降ると、ただでさえ渋滞天国のパリが最悪の状態になるんです。空港から市内まで1時間半は当たり前、6区の自宅からスタジオのある17区までの、距離にしたら5キロメートルちょっとに1時間以上かかることもあるんですよ。

 実は私は運転が大好きで、初代のオースティンから今のダイハツまで車を持たない生活をしたことがないのですが、こんな私ですら最近はメトロを利用することが多くなりました。

 今日は皆さんにフランスの車事情についてお話ししたいと思います。

 縦列駐車が必須技能

 私が思う日本とフランスの車の大きな違いは5つ。日本の車はピカピカですよね! フランスでは車はあくまでも移動手段の一つですから、日本のようにお手入れの行き届いた車をめったに見かけません。日本の友達が何千万円もするフェラーリがほこりまみれになっているのを見て絶句していましたよ!!

 そしてフランスでは車を購入する時に車庫証明が必要ないんです。だからご存知の通りフランスは路上駐車天国。縦列駐車ができない人はフランスで車を運転することは不可能です! 駐車する時少々狭い場所でも前後の車を押して無理やり駐車します。よってフランスの車のバンパーは押してもいい物と認識されています。

 3つ目はフランスの車の中は空っぽなんです。カーナビもCDプレーヤーも全てポータブル。なぜって車上荒らし対策なんです。外から見える場所にはタバコの空箱だって放置しないのがフランスでの鉄則なんですよ。日本では車の中にお買い物した物をおいたりしますよね。そんなことしたら車から離れた時に窓ガラスを割られて全部とられてしまいますから!!

 次は日本ではオートマ車が多いですが、ここでは約90%がマニュアル車です。オートマ車は燃費が悪いと思われているのと、何より運転する喜びが半減するという理由で敬遠されがちなんです。私自身もオートマ車を購入したことがないんですよ。

 強引に進入するのが日常

 最後にここフランスはクラクション天国! 日本のようなスクランブル交差点はなく、ほとんどは凱旋門の周囲に代表されるような円形交差点(ラウンドアバウト)ですから、押しが強くないと入ることも出ることもできないんです。クラクションを鳴らし大声で怒鳴りながら運転すれば、あなたも今日からパリジャンです!!

 以上5つの点を踏まえて、やっぱり日本は世界一マナーのいい国だと思います。私が車中で爆睡できるのは世界中で日本だけなのですから!!

 ■Clementine パリ生まれ。レコードコレクターの父親の影響でジャズに囲まれて育つ。1988年に歌手デビューし、92年から日本で活動を本格化。以来、ジャズ、ポップス、ボサノバなどさまざまなジャンルの作品を発表。2010年、サントリー「ALL-FREE」のCM曲に起用された「天才バカボン」の主題歌をはじめ、日本のアニメソングをフランス語でカバーした「アニメンティーヌ」がヒット。2月28日、3月1日にブルーノート東京でコンサートを行う。(電)03・5485・0088。possion-h.com/cle/

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