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美容編 妥協せず自分に合う「香り」探しましょう

 前回はファッションについてお話ししましたが、香りも“美”の大事な要素です。私、自分でいうのもなんですが、香水にはうるさいんです。20年以上かけて、たくさんの香水をコレクションしてきました。絶版になって、今は幻になってしまったものもあります。香りだけでなく、ビンも素敵なデザインのものが多いのが香水コレクションの楽しいところ。自宅はもちろん、仕事場だったり、ありとあらゆるところに飾って、元気をもらっています。

 お気に入り、使い方

 大好きな香りをあげればきりがありません。まず30代で一番最初にはまったのは、ウンガロの「センソ」。南国を思わせるビビッドな香りです。クリードの「フルール ドゥ テ ローズ ドゥ ブルガリ」は、「ブルガリアン・ローズの花」という名前通り、高貴なバラの香り。ダナの「タブー」はお香のようでミステリアス。ゲランも歴史の長いブランドですね。「ミツコ」や「夜間飛行」など、すばらしいものがたくさんあります。

 メンズでしたら、トムフォードの「ブラックオーキッド」が濃厚でスパイシー。男性がバチッと決めたいときにおすすめです。

 とはいえ、香水の使い方は難しいですよね。私も30代になるまでは、程度がよく分からずに香水をつけすぎてしまって、周りに迷惑をかけていたと思います。今は一旦天井に向けてプッシュして、香りの霧の中を何回かくぐる、というやり方をしています。こうすると、まろやかに香りがつくのです。

 香りを組み合わせて使うということも学びましたね。私はベースになる香りを決めて、その上に数種類の香水を組み合わせて自分好みの香りを作り出しています。

 ベースにボディバター

 私がプライベートで愛用しているのは、まずベースとなるのが、ザ・ボディショップのココナツボディバター。あまり意識はしないかもしれませんが、ボディバターも香りを作る手助けをしてくれます。

 その上に、通常「赤プワゾン」と呼ばれるクリスチャン・ディオールの「ヒプノティック・プワゾン」を。こちらはバニラ系の甘い香り。さらにムスク系のヨープ(JOOP!)の「ヌイ ド エテ」を組み合わせます。私がプロデュースした白檀系の「GORGEOUS」もプラスします。「赤プワゾン」と「ヌイ ド エテ」は今は絶版になってしまってなかなか手に入りにくいのですが、この組み合わせはほんの一例。みなさんも、自分の好きな香りの組み合わせを探してみてくださいね。

 服装やTPOも考えて

 そうそう、ボディバターを香りのベースとして使うと申しましたが、ボディバターだけでなく、シャンプーやクリーム、パウダーも香りを作り上げる要素です。うまく使いこなせば、香水そのものの香りも長持ちしますよ。さらに言うなれば、ガムやキャンディーなどの香りも大事。自分との相性には、徹底的にこだわります。

 服装やTPOとのバランスも重視しています。着物の時は白檀系、汗をかきやすい服装のときには香りの強いムスク系、ベッド周りはローズ系…と、シーンごとに使い分けています。

 香水はその人の印象まで決めてくれます。妥協せずに相性のいい香りを選んで、素敵な自分を表現してくださいね。

 愛をこめて IKKO(美容家 IKKO、撮影:フォトグラファー 宮崎貢司/SANKEI EXPRESS

 ■いっこー 女性誌をはじめ、テレビ・CM・舞台などのヘアメークを通じ、「女優メイクIKKO」を確立。その後、美容家・タレントとして活動。最近では、コスメをはじめ、多くの女性の美に対するプロデュース業にも注目が集まる。

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