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生き方編 努力で運勢は変えられる

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生き方編 努力で運勢は変えられる

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美容家、IKKO(いっこー)さん(宮崎貢司さん撮影、提供写真)  【美のカリスマ IKKOのちょっといい話 聞きたい?】

 前回は「家」の大事さについてお話ししました。自分の環境は自分自身の手で切り開き、整えていくもの。それは家だけではなく、人間関係でも同じです。

 私たちは、人と関わらずに生きていくことはできません。人と人が関わると、どうしても色んな感情がぶつかりあい、互いに苦手意識を持ってしまうことがあります。私が心がけているのは、苦手な人ほど、しっかり向かい合うこと。「あの人苦手だわ…」と心の中で思っていると、必ず相手にも伝わってしまうもの。人の心は変えられません。まずは、自分の心を変えましょう。苦手意識を捨てて、どんな小さいものでもいいですから相手のいいところを見つけ、その人を好きになるように自分の心を前向きに持って行くのです。

 礼儀とポリシー

 それから、「礼儀」を持って向かい合うことも大事です。苦手な人でも、毎日きちんと笑顔で「おはようございます」「ありがとう」とあいさつをし、礼を尽くすことで次第に心を開いていってもらえるはずです。

 もちろん、「礼儀を尽くす」ことと「相手にこびる」ことは全く違います。こびた瞬間に、自分のランクは落ちてしまいます。自分のポリシーは絶対に曲げてはいけません。

 イエスマンでもいいのです。それでも、自分のポリシーに反する場面では、きっちりと自分の意見を言うようにしましょう。普段礼儀を持って謙虚に生きていれば、いざというときに発言に重みも出てくるというものです。自分の人生ですから、自分自身で守らなくてはね。

 伝わっているか確認

 言わなければならないことを言うときに気を付けたいのは、ポイントを押さえて、端的に言うこと。そして、言い終わった後に、「聞いていただきありがとうございました」とお礼を言うこと。十人十色という言葉があるように、人の心はそれぞれ。受け取り方も人によって違います。誤解を受けないように、自分の発言や行動に責任を持って生きていきたいものです。もし「あ、ちょっと誤解されたかな?」と少しでも思ったならば、すぐさまちゃんと伝わっているか確認をしましょう。それを引き延ばしてしまうことで、誤解が生じ、ひいてはトラブルにつながっていくのです。

 会社などの組織の中で、自分の居場所を見つけられずに苦しんでいる人もいると思います。そんなときは、まずは自分の長所を探し、それを伸ばしていってください。欠点は後からゆっくりと直せばいい。自分の強みをいかすことで、組織にとって必要な人間になるのです。

 自分に「付加価値」を

 私も、美容師の見習いのときは居場所がなくて苦しみました。男は男らしく、女は女らしくあるのがよいとされていた職場でしたから、私はどうやって生きていけばいいのか分かりませんでした。そんな中、自分の居場所を作るために、指名ナンバーワンになろうと決めました。技術はあって当たり前。付加価値がなければ上には行けません。私にとっての付加価値は、「おもてなし」をすることでした。以前にもお話ししましたが、私は女優さんのメークを担当するときは、緋毛氈(ひもうせん)を引いたり、マッサージをしたりします。それもこの「おもてなし」という付加価値の一つです。

 けれど、付加価値も当たり前になってしまったら、付加価値ではなくなります。もっと上へ、次のステージへ。エンドレスで自分の付加価値作りに励まなければなりません。付加価値のレベルアップこそが、自分の居場所を作るのです。

 生まれたときに自分の運命は決まっていても、努力によって運勢は変えられる。それが人生なのだと思います。お互いに精進して、自分の付加価値を高めていきましょうね。

 愛を込めて IKKO(美容家 IKKO/撮影:フォトグラファー 宮崎貢司/SANKEI EXPRESS

 ■いっこー 女性誌をはじめ、テレビ・CM・舞台などのヘアメークを通じ、「女優メイクIKKO」を確立。その後、美容家・タレントとして活動。最近では、コスメをはじめ、多くの女性の美に対するプロデュース業にも注目が集まる。

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