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生き方編 何があっても前向きになる思考回路を

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生き方編 何があっても前向きになる思考回路を

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 【美のカリスマ IKKOのちょっといい話 聞きたい?】

 《2013年も残すところあとわずか。締めくくりとなる今月は、IKKOさんに来年の干支(えと)である「午(うま)」にちなんだ心のあり方を、2回に分けて語っていただきました。IKKOさんの人生が凝縮されたお話です。》

 みなさん、「左馬(ひだりうま)」という言葉をご存じでしょうか。あまり聞き慣れないかもしれませんが、私は来年の自分自身の心の持ち方として、「左馬」をテーマにしたいと思っています。

 ひだりうまとは、馬を左右ひっくり返して書いた文字のこと。「うま」の反対は「まう」。おめでたい席での「舞う」を思い起こさせることから、昔から縁起のよい言葉として喜ばれてきました。

 この言葉には、もう一つ意味もあります。馬には右から乗ると転ぶという習性があるため、必ず左から乗ります。左から乗ると転ばない…これが転じて、人生を転ばずに過ごせる、という意味です。けれど、私は来年、この意味をもう一歩進めて、「転んでも転んでも起き上がる。何があっても、ピンチをチャンスに変えていく」という心構えで生きていきたいと思っています。

 酉の市が全部仏滅、どうしよう

 こう思うようになったきっかけは「酉の市」でした。毎年11月に行われるお祭りで、一の酉、二の酉、三の酉…と3日に分けられています。私は毎年、酉の市で縁起物の熊手を買うようにしているのですが、今年はたまたま全ての酉の市が仏滅でした。せっかくの縁起物ですから、なるべくよい日取りのときに求めたいものです。迷信を信じるというわけではなく、最もよい形で熊手をお迎えできるように、ベストの方法を考えたかったのです。

 そこで、暦を見ながら考えを巡らせていますと、酉の市の前夜祭が先負(午前中は運気が悪いが、午後から徐々によくなる日取り)であることに気づきました。さらには、酉の市当日の翌日は大安です。ですので、前夜祭の午後に熊手を買い、翌々日に飾ることにしました。もちろん、買ってきた物をただ放置するのではなく、神さまが不機嫌にならないよう、「ごめんなさい。せっかくのありがたい物ですから、一番良いときに飾らせていただきたいのです。もう少しだけお待ちいただけますか」と心の中でお詫びしてからですが。

 よい方法を考える「工夫」

 そんな風に熊手について考えていたとき、ふと「あ、これが私なりの左馬なんだな」と気づいたのです。人生にはどうにもならないことがあります。今回の酉の市だって、日にちをずらすわけにはいきません。そんなときに、諦めるのではなく、一生懸命最もよい方法を考える。リスクマネンジメントと言い換えることもできます。そんな「工夫」こそが、私にとっての「左馬」なのです。

 「ピンチをチャンスに変える」というのは、単純な楽観論ではありません。色んなことがあっても、いかにプラスの方向に持って行けるか。心折れず、心清く、前へ向かって自分の気持ちを歩ませていく。そのような思考回路でありたいと、改めて思いました。

 そのためには、まずは健康を大事に。心身ともにメンテナンスに努めたいと思います。

 愛を込めて IKKO(美容家 IKKO/撮影:フォトグラファー 富田眞光/SANKEI EXPRESS

 ■いっこー 女性誌をはじめ、テレビ・CM・舞台などのヘアメークを通じ、「女優メイクIKKO」を確立。その後、美容家・タレントとして活動。最近では、コスメをはじめ、多くの女性の美に対するプロデュース業にも注目が集まる。

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