寒い日が続きますね。みなさん、お変わりはありませんか。

　夏の紫外線と同様、冬の寒さはお肌にとってダメージです。乾燥によって肌の老化が進んでしまうのです。冬になると今まで大丈夫だったはずの化粧品がなぜかしみてしまうことはありませんか？　何度か経験している人が多いと思いますが、それは乾燥によってお肌が傷んでしまっている証拠です。今回は、家にあるもので手軽にできる乾燥対策のお話です。

　水道水は厳禁

　朝起きたとき、洗顔の前にまずおでこの状態をチェックしてください。おでこは一番皮膚が薄く乾燥しやすいので、状態がよく分かります。ちょっと触ってみて「乾燥しているな」と思ったら、そのまま洗顔するのはＮＧ。ましてや、いきなりローションを付けてしまうのはもってのほかです。乾燥で傷ついたお肌にいきなりローションを付けると、刺激が強すぎてしまうからです。

　ここで登場するのが、ティッシュとミネラルウオーター。この２つを使って「ウオーターパック」を行います。「えっ、お水でパック？」とびっくりするかもしれませんが、傷ついたお肌には刺激の少ないお水をなじませ、落ち着かせることがとっても大事なのです。ミネラルウオーターは普段飲んでいるもので大丈夫です。水道水は塩素などが入っているので、絶対に使わないでくださいね。

　やり方はとっても簡単。ティッシュを三角形になるように２つ折りにしたものを、それぞれおでこ、ほっぺ、あご、鼻に乗せて顔全体を覆うようにします。そこに霧吹きかアトマイザーでミネラルウオーターを吹きかけます。この状態で３～５分間置くのですが、その間も乾燥しないようにミネラルウオーターを吹きかけ続けてあげてください。

　ウオーターパックが終わったら、その後は普通に洗顔、ローションを。お肌をミネラルウオーターがならしてくれているので、痛むことなくすっとローションが入ってくるはずです。

　馬油を塗ってケア

　皮がむけてしまうほどのひどい乾燥の場合は、夜、顔を洗った後、お風呂につかりながら馬油を薄く顔全体に塗ってください。おすすめは薬師堂の「ソンバーユ（尊馬油）」です。しばらくなじませたら、軽くぬるま湯で洗い、タオルで拭きます。ソンバーユの油分が浸透して、お肌をしっとりと落ち着かせてくれます。ソンバーユは鎮痛・消炎作用もあるので、ひどく傷んだお肌のケアにはぴったりです。

　口を開けるとピリッとするほど口の周りの皮膚が乾燥してしまうことがありますが、そんなときにもソンバーユはおすすめです。

　ちょっとした一手間で簡単にできる美容法。この一手間が、お肌も、自分も守ってくれるのです。寒さに負けず、今日も元気に、ますます美しく輝いて生きましょう！

　愛を込めて　ＩＫＫＯ（美容家　ＩＫＫＯ／撮影：フォトグラファー　宮崎貢司／ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）

　■いっこー　女性誌をはじめ、テレビ・ＣＭ・舞台などのヘアメークを通じ、「女優メイクＩＫＫＯ」を確立。その後、美容家・タレントとして活動。最近では、コスメをはじめ、多くの女性の美に対するプロデュース業にも注目が集まる。