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ビジネスシーン彩るスタイリッシュアイテム 銀座・伊東屋

 ≪働く女性が楽しめるものを≫

 服やバッグにはこだわっても、ノートやペンケースなどの文房具は昔買ったものを使い続けている…という人も多いのでは。しかし、打ち合わせや会議、商談など、ビジネスシーンで、バッグから出したペンや名刺入れがその人の印象を決めてしまう場合も少なくない。さりげなくセンスが光る文房具とは…創業110年を誇る文房具専門店「銀座・伊東屋」で、ビジネスシーンに華を添える文房具を紹介してもらった。

 東京・銀座の一等地に本店を構える銀座・伊東屋。全館で文房具を取り扱っており、文房具を眺めながら何時間も滞在してしまった経験を持つ人も多いのでは。現在は、2015年夏の新本店オープンを控えて本店は建て替え工事を行っており、本店から100メートルほど南にある仮店舗で営業を行っている。

 ファッションで色を選ぶように

 仮店舗の2階、フロアの入り口に並んでいたのは、色とりどりのレザーで作られた文房具「カラーチャート」のシリーズ。カラーチャートは、「ファッションで好きなカラーを選ぶように、ビジネスシーンで持つ革小物も好きな色を選んでほしい」との思いから誕生した、伊東屋のオリジナルブランドだ。マゼンタピンクやスカイブルー、サンセットオレンジなど、これまでのレザーアイテムの常識を覆す色を使っているのが特徴だ。

 中でも一番のヒット商品は、片手でスマートに名刺を取り出すことができる名刺入れ。ブランドが立ち上げられた2003年から開発に携わる企画開発部の芦沢友紀さんによれば、シンプルで飽きのこないフォルムと、片手で開けることができるフタのデザインにこだわっているのだとか。「フタの部分はシガレットケースをヒントに、開け閉めがしやすいように工夫しました。スタイリッシュなデザインとともに、伊東屋オリジナルブランドならではの機能性も体感していただければと思います」

 カラーチャートはメモパッドなど基本的な文房具からスタートし、その後ペンケースやノートカバー、ポーチなどさまざまなアイテムが加わっていった。カラーも現在は基本の6色に加え、季節ごとに新色が登場。限定色などを合わせると、これまでに60色以上が登場しているという。「レザーを使った文房具は高級感がありますが、一方で黒や茶色が多く地味で男性的なイメージが強いのも事実。働く女性が、もっと楽しく仕事ができるアイテムがあったらいいな…そんな思いで開発が進められました」(芦沢さん)

 レザー以外にも、ソフトでなめらかなスエード調人工皮革を使ったポーチなどの「トラベラーズシリーズ」や、布張りのファイルなどがそろう「クロスシリーズ」も、基本の6色で展開。営業担当の来栖(くるす)千絵さんによれば、カラーチャートのシリーズはステッチの色にもこだわっており、異なった色のアイテムをそろえても統一感が出るようにデザインされているという。「同じ色でそろえていただくのもよいですし、違った色の組み合わせを楽しんでいただくのもお薦めです」(来栖さん)

 自分で「育てる」楽しさ

 続いては、シックで高品質の文房具を長く使いたいという人向けのブランド「ロメオ」を紹介してもらった。ロメオは2009年に登場した伊東屋オリジナルブランドで、名前は1914(大正3)年に伊東屋から発売された万年筆「ROMEO」に由来している。

 多くの男性の支持を集めているのが、ブランドを代表する「ROMEO NO.3 ボールペン」だ。大正時代に発売された万年筆のデザインを軸に、重量のバランスやグリップの握りやすさなどを研究、書きやすさに徹底的にこだわった一本だ。企画開発部長の金丸修二さんによれば、低粘度の油性インクを使うことでなめらかな書き心地を実現したという。「男性の方へのプレゼントとして選ばれる女性の方も多いですよ」

 また、ロメオからはこだわりの革小物や高級ノートなども登場している。仔牛の上質で柔らかい革を使っており、手触りが良く使うたびになじんでいくのが特徴。長く使うと革に自然なツヤも出てくるため、経年変化を楽しむことができるという。営業担当の宮本竜明さんは「ロメオのアイテムは、長くお使いいただくうちにそれぞれの深みが出てきます。ご自分で“育てる”楽しさを感じていただければと思います」と話している。

 新しい年、こだわりの文房具をそろえてフレッシュな気持ちで仕事をスタートさせてみては。(今泉有美子、写真も/SANKEI EXPRESS

銀座・伊東屋(仮店舗)

東京都中央区銀座3の7の1 (電)03・3561・8311。営業時間:午前10時~午後8時(日・祝は午後7時閉店) www.ito-ya.co.jp

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