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新スタイルの乳酸菌飲料が続々 水やミルクに配合、トマト由来製品も

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新スタイルの乳酸菌飲料が続々 水やミルクに配合、トマト由来製品も

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日清ヨークが発売する「トマトの乳酸菌」=東京都千代田区  健康志向の高まりを背景に、乳酸菌を配合した水やミルクなど新機軸飲料の発売が目立ってきた。乳酸菌を用いる商品の定番であるヨーグルトについては、大手メーカー間の価格競争が激しく、異分野から需要を取り込む狙い。いずれも酸味が苦手な人にも飲みやすく、乳酸菌を習慣的にとれる点が強みだ。

 「予想を大きく超える売れ行きだ」と話すのは、キリンビバレッジの担当者。先月21日発売のペットボトル飲料水「からだまもるみず。プラズマ乳酸菌の水」(500ミリリットル、税抜き希望小売価格120円、280ミリリットル同105円)の出荷量が、10日間で年間目標の1割に当たる10万ケースを突破した。

 免疫機能向上に役立つとされる独自素材の乳酸菌を配合した無糖の水で、常温保存できる点が特長。同社の調査では20~60代の6割超が「健康を気にするが対策をとっていない」としており、持ち運びの便利さも打ち出して販売拡大を図る。

 雪印メグミルクが来月11日から売り出す「ビフィズス菌入りミルク」(1リットル紙パック同240円)も、ヨーグルト飲料と異なり、甘さや酸味のない点が特長。差別化が難しい乳製品はスーパーなどで特売品となりがちだけに、付加価値を高めて値崩れを抑えるのも狙いだ。

 日清ヨークは、野菜・果物33種を使ったすっきり味の飲料「トマトの乳酸菌」(200ミリリットル紙パック、同100円)を来月4日発売する。トマト由来の新しい植物性乳酸菌を活用、中長期的に「関連商品を含め100億円規模に育てたい」(山田親男社長)と意気込む。

 ヨーグルトの市場規模は2012年に前年比12%増の2915億円(富士経済まとめ)と好調だが、他社製品との差別化をめぐる競争も厳しい現状がある。乳酸菌を新しいスタイルでとれる商品の開発がさらに加速しそうだ。

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