■あす首相と会談、市場注目
ドナルド・トランプ次期米大統領が打ち出す経済政策への期待感や、選挙期間中の過激な公約が現実路線に修正されるとの見方から、円売りドル買いが進んでいる。15日の東京外国為替市場の円相場は約5カ月ぶりに1ドル=108円台まで円安が進んだ。米長期金利も14日に一時2.3%台となり、約10カ月半ぶりの高水準に達した。
一方、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や北米自由貿易協定(NAFTA)への対応、移民政策などは見通せない部分も多い。今後の市場の見通しと日本経済への影響をQ&Aでまとめた。
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Q なぜ1週間で約7円も円安が進んだのか
A トランプ氏の当選によって、法人税率の引き下げなどの減税や大規模なインフラ投資といった政策が実現される見通しとなったからだ。これらの米国の内需を喚起する景気刺激策が好感され、安全通貨とされる円を手放してドルを買う動きが強まっている。
Q トランプ氏の勝利は円高ドル安になるはずだったのではないか
A トランプ氏は選挙戦の主張からドル安志向だと思われていた。勝利後は過激な発言を抑えており、経済政策も米国の景気回復を後押しするとみられているからだ。